編集部のオススメ記事

2024.05.24

特別な“映画体験”を求めて、鎌倉市川喜多映画記念館へ(2024年5月24日号横須賀・三浦・湘南版)

特別な“映画体験”を求めて、鎌倉市川喜多映画記念館へ(2024年5月24日号横須賀・三浦・湘南版)


川喜多長政・かしこ夫妻の功績

 『望郷』『天井桟敷の人々』『第三の男』など数々の名作を日本に紹介し、日本映画の海外への紹介にも尽力した川喜多夫妻。ここは夫妻の旧宅跡地に2010年4月に開館し、年間を通じて映画資料の展示・上映をはじめトークイベントなどを開催している。旧宅の面影を感じられる板塀や緑豊かな庭園。年に数回公開される旧川喜多邸別邸(旧和辻邸)は、市景観重要建造物に指定されている。

映画看板とポスターは映画館の“顔“

 同館の松本歩奈実さんの説明を聴きながら企画展へ。7月7日(日)まで開催中の「映画館のエトセトラ」では、映画を支えてきた存在を取り上げながら映画の魅力を紹介。芝居小屋や映画館として使われた愛媛県の内子座と現在も上映会などを開催する旭館のにぎわいの写真。迫力のポスター『キングコング対ゴジラ』や京都の看板絵師による阪東妻三郎、田中絹代の顔を描いたポスターは、まさにアート。映画館の入り口を飾る『チャップリンの独裁者』などの手作り看板も面白い。
 サイレント映画を盛り上げた徳川夢声ら「活動弁士」の文化。映写技師の仕事や実際のフィルムも展示されている。ほかにも、新宿武蔵野館のプログラムの展示や手に取って読める劇場パンフレットの体験コーナーなど、貴重な資料で当時の映画館の雰囲気がよみがえる。
映画を心から愛した川喜多夫妻のアルバムにはアラン・ドロンや三船敏郎、カトリーヌ・ドヌーヴなどのスターが見つかる。

鎌倉市川喜多映画記念館 ☎0467-23-2500(雪ノ下2-2-12)
9:00〜17:00(入館は16:30まで)※休館:月曜日/🅿なし

企画展:映画館のエトセトラ 一般:200円(小・中学生100円)
※鎌倉市民は展示観覧料無料(要証明書)