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2022.06.03

淡紅色のネムノキの花に魅了(2022年6月3日号横須賀・三浦・湘南版)

淡紅色のネムノキの花に魅了(2022年6月3日号横須賀・三浦・湘南版)

 横須賀美術館の谷内六郎館の周辺にはネムノキが8本植栽されている。高さは約3㍍から6㍍以上で、6月から7月にかけてブラシの毛を広げたようなピンク色の花が咲く。
ネムノキは、谷内六郎(1921〜1981)が好んで描いたモチーフ。週刊新潮の表紙絵にネムノキが登場するのは1枚だが、1950年代に描いた作品の中に、閉じたネムの葉っぱをまつ毛に見立てた《まつげの食事は青葉》(個人蔵)など、ネムノキをイメージした作品が数枚残されている。
また、女優・歌手の宮城まり子が設立した肢体不自由児のための療護施設「ねむの木学園」の子ども達に77年から絵の指導を続け、『ねむの木 谷内六郎詩画集』を出版している。
「ネムノキはご遺族が設計者に提案し、植えられました」と同館の八島裕子さんは話す。谷内六郎と心を結ぶ木かもしれない。


横須賀市鴨居4丁目1☎︎046-845-1211
開館10:00〜18:00/休館日:毎月第1月曜日(祝日の場合は開館)