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2026.04.07

百花の王「牡丹」を愛でる(2026年4月号金沢版)

百花の王「牡丹」を愛でる(2026年4月号金沢版)
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金沢区の花「牡丹」。今回はNPO法人 横濱金澤シティガイド協会に聞く「龍華寺」「金沢八景権現山公園」「旧伊藤博文別邸」の牡丹を表紙と中面でご紹介!

※開花状況・種類などは各問い合わせ先まで

NPO法人 横濱金澤シティガイド協会
金沢区は、歴史や文化資産、豊かな自然に恵まれる一方、新たなまちづくりも進む魅力ある地域。同協会は1998年に設立され、古さと新しさが共存するこの地域の魅力を広く伝えるため、案内活動のほか、講習や講演などを行っている。☎︎045-787-0469

永島祐伯と泥亀と牡丹

 永島祐伯(号:泥亀)は、江戸時代初め、「内川入江」「瀬戸の内海」などと呼ばれた海の埋め立てに着手した。度重なる水害を乗り越え、9代約200年の苦闘の末、江戸時代後期に「泥亀新田」が完成し、現在も町名にその名が残る。
今はなき永島邸の牡丹園は、祐伯が儒官を辞す際に贈られた数十株の牡丹に始まるとされる。その美しさは「花の頃は壮観なり」と記され、徳冨蘆花も訪れるなど多くの人でにぎわった。金沢区の花「牡丹」は、この牡丹園に由来するとされる。

永島家の縁が息づく龍華寺

 洲崎町の「華の寺」として親しまれる龍華寺。龍華寺と永島家は、火災で焼失した本堂の再建を助け合うなど深い絆で結ばれており、境内には永島家一族の墓がある。その縁を象徴するように、約15種類、220株の牡丹が大切に育てられている。
4月18日㈯・19日㈰には、恒例の「龍華寺 ぼたんまつり」が開催される。御室流の華道展や抹茶の振る舞いも予定され、境内は春の趣に包まれる。牡丹や桜、藤など季節の花々とともに、歴史ある風景を身近に感じることができる。
問い合わせ:龍華寺
☎045(701)6705

再生肥料で彩る牡丹 金沢八景権現山公園

 「金沢八景」駅近くの金沢八景権現山公園では、まもなく見頃を迎える3種類の牡丹がある。その鮮やかな色彩を支えるのが、下水汚泥から回収された再生リン肥料「はま巡リン」である。横浜産のこの肥料は、都市資源の循環を目指すGREEN×EXPO 2027にもつながる取り組みとして、市内を中心に活用が進んでいる。
5月24日㈰10時〜11時30分まで、NPO法人横濱金沢シティガイド協会による歴史講話「もっと知ろう! 金沢区のことを〜富岡地区の今昔〜」が開かれる。シリーズ第1弾として、同地区の歴史や地形の変遷をひもとく。
定員:20名 ※定員になり次第受付終了 参加費:700円
申込受付:4月11日13時から受付開始
問い合わせ:金沢八景権現山公園 ☎045(370)7535

​海辺に咲き誇る大輪の彩り
旧伊藤博文金沢別邸

 永島家と伊藤博文は、博文の別荘建設や推薦による政界進出などを通じて深い関わりを持っていた。永島邸の牡丹園は住宅開発などにより失われたが、現在は旧伊藤博文金沢別邸の復元に伴い、その隣接地に牡丹園として整備され、その姿を今に伝えている。
新緑の季節、園内では「ぼたんまつり」が4月11日㈯〜26日㈰まで開催される。約60品種198株が咲き誇り、その美しさの裏には専属スタッフによる日々の手入れがある。肥料には金沢動物園のゾウの糞を活用した堆肥や独自の肥料を用い、土作りからこだわる。また、牡丹の成長を妨げる芍薬の台木を取り除くなど、細やかな管理が欠かせない。植え替えや新種の追加により、毎年異なる表情を見せる。ピンクや赤に始まり、白や黄色へと移ろう色彩の競演も見どころの一つである。
同別邸では茅葺屋根の修繕工事が終了し、美しく整えられた屋根と大輪の牡丹が織りなす風景が広がる。訪れる人に春の趣を感じさせ、歴史ある景観とともにゆったりとしたひとときを過ごすことができる。
開館時間(牡丹園):9時から18時まで
問い合わせ:旧伊藤博文金沢別邸 ☎045(788)1919