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2025.03.12

みんなの生活をささえるごみ処理の仕事(2025年3月14日号金沢版)

みんなの生活をささえる<br>ごみ処理の仕事(2025年3月14日号金沢版)

 毎日出している家庭ごみは、どこに運ばれ、どう処理されているのか日頃から気になっていた。調べてみると、幸浦の海に面した資源循環局・金沢工場で処理されているとの事。工場の内部を取材させてもらった。

 まず目に飛び込んでくるのは、高さ130メートルの白い煙突。皆さんの住まいからも見える煙突は、間近で見るとその高さに圧倒される。工場棟は地下1階、地上8階の鉄骨鉄筋コンクリート造。金沢工場は平成13(2001)年に設立され、今年で25年。金沢区、磯子区、栄区、港南区の家庭から出る家庭系ごみと、その他の区の家庭系ごみの一部のほか、事業所・工場等から排出される事業系の一般廃棄物を焼却している。今回は3人の職員が内部を案内してくれた。

 まずは玄関でスリッパに履き替え、内部へと進んだ。まっすぐな通路は3階部分。まず驚いたのは「静けさ」だった。金沢工場長の佐久間さんは「中で働く職員は80名ほど。1日に約800トンのごみを安全、衛生的に24時間休むことなく焼却しています」と話す。

 1日約500台以上のごみ収集車が、ひっきりなしに到着。まずは工場内のごみピットにごみを投入。10階建てのマンションがすっぽり入る大きな空間だ。次にこちらも巨大なごみクレーンがつかみ上げ、湿っているごみと燃えやすいごみを均一にかくはんし焼却炉へ。一回につかみ上げる量は約5トンだそう。850度から950度の高温で燃やされ、体積は40分の1の灰と排ガスになる。灰は横浜市中区にある南本牧ふ頭の最終処理場の海の中に埋め立てられる。また「ごみを焼却して発生した廃熱をボイラーで回収し、工場内で使用しています。近隣の南部汚泥資源化センターとリネツ金沢にも供給しています。さらに余った分については電力会社へ売電しています。発電所としても機能しています」と教えてくれた。

 佐久間工場長は「昨年よりプラスチックごみの出し方が変わりました。出し方を早く覚え、きちんと見極めて出していただくことがごみの削減につながります」と話してくれた。

金沢工場 見学

【日時】月曜日〜金曜日 9時〜16時30分(祝日を除く)

【参加方法】まずは電話で仮予約

【問い合わせ】金沢工場 ☎045-784-9711

写真左から施設係長の鈴木賢さん、金沢工場長の佐久間徹也さん、技術管理係の米山和久さん