編集部のオススメ記事
2024.07.26
東北の再生可能エネルギーの電力活用吉田町の取り組み(2024年7月26日号中区・西区版)
市内自治会町内会ではじめての取り組み
吉田町町内会と一般社団法人吉田町名店街会は2021年4月から岩手県一戸町の御所野縄文電力(ごしょのじょうもんでんりょく)株式会社の電力を利用している。同月から始まった取り組みで吉田町名店街会の通りのデジタルサイネージにもイベント情報とともにその活動の案内がされている。
2019年、横浜市は、地球温暖化対策として脱炭素化を進めるため岩手県一戸町を含めた12の市町村と再生可能エネルギー(再エネ)に関する連携協定を締結した。同年、北岩手は9市町村がまとまって北岩手循環共生圏として連携を開始。地域の資源を活かし自立し、また地域の特性に応じて補完し支え合うという考え方に基づき、東北地域の豊かな資源で生み出される再生可能エネルギーを都心部で利用する施策を展開している。横浜市が一戸町と再生可能エネルギーに関する連携協定を締結したこともきっかけとなり、吉田町で一戸町の電力が使われることになった。市内自治会町内会としてはじめての取り組みになる。
地方の資源を活用した再エネ電力を
東北地方で生み出される自然の再生可能エネルギーを都心部で利用する連携施策で、一戸町の同電力会社の視察も町内会関係者らで行った。森林から生み出される木質バイオマス発電や豊かな水源からの水力発電、高原の風力発電などを視察し、一戸町の持つ自然から生み出されるエネルギーの多大なポテンシャルを都心部でも発揮できるよう、町内会議や理事会などを経て同電力会社の電力資源に切り替えることになった。
2021年4月、コロナ禍で地方の産業も打撃受けている中の連携だった。この年は年間10%程度電気代が安くなり、削減できた分をイベントや子ども食堂への経費に充てることもできたという。「生活の上で欠かせないエネルギー、そのエネルギーはどのように できてどこからきているのか、私たちの体を作る食べ物と同じくらい重要なテーマです。吉田町での供給エネルギーの見える化をきっかけに、今後都心部の各地域自治組織でもエネルギーについて考える活動が広がることを期待します」と吉田町町内会の新村さん。
10月に開催する「吉田まちじゅうビアガーデン」の照明や音楽ライブを行う時の電力にも使われる。
【問い合わせ】 吉田町町内会 yoshidamachi@gmail.com