編集部のオススメ記事

2023.05.19

ついに完成!”海辺の散歩道”(2023年5月19日号金沢版)

ついに完成!”海辺の散歩道”(2023年5月19日号金沢版)

 令和元年9月9日未明に東京湾を通過した台風15号の影響で、金沢区福浦・幸浦地区の護岸約1キロと背後の産業団地約400社が甚大な浸水被害を受けた。被災から3年半、復旧工事が完了し、4月28日に記念のセレモニーが行われた。

被害からの復旧

 観測史上最強クラスの勢力で東京湾を通過した大型の台風15号により福浦・幸浦地区では甚大な浸水被害を受け、護岸も約2.7㎞のうち、約1㎞が倒壊した。地元の方や建設会社が連携しながら、復興に向け弛まぬ努力を積み重ね、令和2年8月に護岸の嵩上げが概成。あわせて、多くの金沢区民に親しまれていた遊歩道の復旧も進め、以前のように海の景色を楽しみながら散策ができるように、護岸の上部に幅約5m、まっすぐな約1㎞の遊歩道が完成した

護岸の特徴

 復旧に携わった横浜市港湾局みなと賑わい振興部に話を伺った。「護岸を約2m嵩上げするとともに、既存護岸の前面に重さ40t、幅6mの直立消波ブロックを延長約1kmに渡って設置しました。これにより、大潮の満潮及び伊勢湾台風相当の高潮に令和元年の台風15号の高波を重ねた想定し得る最大の高潮・高波による浸水を防ぎます。」とコメント。1m20㎝の護岸は約3mの高さになった

地元の人は

 元々、この護岸は金沢区指定の「海辺の散歩道」として多くの皆さんや釣りファンの人で賑わうところだった。ぜひ遊歩道の再生をと願う声が多くあがり、護岸上部が遊歩道として完成した。釣りが大好きという地元の男性は「いつから釣りが出来るか、待ち焦がれていました。無料で楽しめるのがいいね」と笑顔。今の時期は、かさご・いなだ・アジなどが釣れるそうだ。(遊歩道のルールとして、ゴミ・釣り仕掛け等は遊歩道に捨てない、投げ釣り禁止など利用上の注意を読んでから楽しもう)

 晴天に恵まれた4月28日㈮、地域の方々や、地元の並木第四小学生4年生~6年生の児童125人らが参加し、くす玉割りと渡り始めが行われた。

セレモニーの様子

 はじめに、横浜市港湾局の中野局長は「台風15号の影響で、10m以上の高い波が押し寄せました。護岸が被害を受け、壊れてしまいましたが、みんなで力を合わせ、二度とこのような被害が出ないように一生懸命護岸を作りました」とあいさつ。永井金沢区長は「前は広い海、金沢区らしい景色が見られます。金沢区の新しい名所になると思います」と続けた。その後 永井区長、金沢区町内会連合会の横井会長、 横浜金沢産業連絡協議会の沼田会長、中野局長、並木第四小学校の4年・5年・6年生の6人、計10人でくす玉を割り、完成を祝った。

生まれ変わった金沢水際線緑地と遊歩道

 護岸上部からの眺望は、東京湾を一望出来るうえ、前にさえぎるものがないので解放感抜群。よく晴れた日には富士山も眺められるそうだ。
約250台の駐車場、人工芝の広場、無料休憩所も整備された。生まれ変わった遊歩道にぜひおでかけを!