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2023.02.24

飲料も 空びんも地域循環でエコに!(2023年2月24日号中区・西区版)

飲料も 空びんも地域循環でエコに!(2023年2月24日号中区・西区版)

 使ったびんを洗浄し、ジュースなどを詰め替えて繰り返し使う「リユースびん」。県内で採れたみかんや浜なしのジュース、横浜で作ったワインなど、「リユースびん」を活用したドリンクがこれまで県内で販売されてきたのをご存じだろうか。

「リユースびん」と「ワンウェイびん」

  洗って何度でも使える、環境に優しい「リユースびん」。横浜市資源リサイクル事業協同組合(通称リサイクルデザイン・以下リサイクル組合)では地産地消の飲料をこのびんで提供する「横浜リユースびんプロジェクト」の取り組みを行なっている。  
 実はびんの回収には2通りある。粉砕して原材料にしてからびんを作り直す「ワンウェイびん」と洗って再利用する「リユースびん」だ。「リユースびん」には、繰り返し使うビールびんや牛乳びんなどがある。びんをそのまま再利用するので、粉砕からびんを作る「ワンウェイびん」よりもエネルギーコストやCO²排出量などの環境負荷が少なくて済むという利点がある。

地元農産物を活用して

 リサイクル組合では、リユースびんを横浜市内で新たな文化にしたいという思いから、地産地消の果物などを使ったジュースを詰め、市内の飲食店で販売してきた。2017年にはみかんの摘果(間引き)で廃棄されてしまう「あおみかん」を活用した飲料を販売。2021年は横浜市内で「浜なし」と小田原の減農薬栽培のレモンを加えたストレートジュースを販売した。横浜という限られた地域でリユースびんを回すことでCO²排出量の削減になり、また地産地消で地域の活性化にも繋がるという。
 「横浜リユースびんプロジェクト」は市内の小学生が描いた「環境絵日記」の作品がきっかけで始まった。「地産地消を巡るバスツアー」や「SDGs シンポジウム」なども開催し、2018年には第19回グリーン購入大賞を受賞した。

返却してこそ良さを発揮

  行政のびん回収の場合、粉砕して再度ガラスびんをつくる。一方、町内会などが行う資源集団回収では「リユースびん」を選別してリサイクルする。「リユースびん」はリユースされる回収場所へ返却を。返却されることでびんが循環しその良さが発揮される。
 リサイクル組合では今後、「リユースびん」を使ったジュースの販売や回収拠点を増やしていきたいとのこと。サイトでは取り扱い店舗やプロジェクトについての動画も掲載しているのでぜひチェックを。