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2022.02.09

横須賀の今昔を聞く【観音崎灯台】(2022年2月11日号横須賀・三浦・湘南版)

横須賀の今昔を聞く【観音崎灯台】(2022年2月11日号横須賀・三浦・湘南版)

 日本初の洋式灯台「観音埼灯台」(横須賀市鴨居4ー1187)は1869(明治2)年1月1日に点灯。当時、横須賀製鉄所(造船所)御雇のフランス人、フランソワ・レオンス・ヴェルニーによって建設された。
公益社団法人燈光会の資料によると、四角形の洋館の上に灯塔をのせた珍しい形で、横須賀製鉄所で焼かれた約6万5000枚のレンガが「フランス積み」の方法で使われた。灯塔の高さは地上から灯火まで12・12㍍、レンズはフランスのフレネル式3等不動レンズを備え、光源には清国(現在の中国)の落花生油を使用、その光は沖合約25㌖まで届いたとされる。
大正11年の地震で倒壊、関東大震災で被災し、三代目の灯台として現在の姿となった。白色で塔形、コンクリート造で地上から頂部まで19㍍。光度7万7000カンデラで東京湾を航行する船舶の道しるべとして活躍している。観音崎バス停から海岸沿いに歩き、灯台への道を上ると自然の原生林のトンネル。灯台の中のらせん階段を上っていくと大海原の絶景が待っている。※灯台参観(見学)業務は荒天時や新型コロナウイルス感染症の発生状況等により休止する場合がある。

写真:現在の観音崎灯台